【必見】HSK各級のレベルと難易度を徹底解説!6級保持の筆者の考える各級の解説付き
中国語を学んでいる人が中国語検定と同様に受験を検討するHSK(漢語水平考試)。
2021年時点で1級~6級まであり、6級が最高級です。
このHSKはTOEICみたいなもので、中国語を学ぶ外国人が受ける国際的な試験です。
そのため、漢字を使う日本人はほかの外国人に比べて有利な試験なのです。
私は最高級6級を取得済みで、6級以外の級も受験しました。
ちなみにHSKの口頭試験と言われるHSKKも高級(一番上の級)を取得済みで、中国語を活用して商談などを行ったビジネスでの経験もあります。
この経験をもとに、今回は実際に受けてみた肌感覚でのレベル感や日本人の中国語学習者が何級から受けるべきかを解説していきます。
公式サイトよりも「生の声」として感じることができると思います。
それではいってみましょう!
各級のレベルの考え方
さきほども述べた通り、HSKは漢字圏以外の外国人も受験します。
そのため、私自身の感覚としては公式サイトとは少々異なります。
各級の説明の前半部分で公式サイトの情報、後半部分で肌感覚のレベル感をお伝えしてきます。
簡単すぎ?1級のレベル
1級はすべてマーク式の試験で、リスニングと読解の2パートに分かれています。
試験時間はそれぞれリスニング約15分、読解17分と比較的短い時間の試験となります。
公式サイトを抜粋すると、レベルは「大学の第二外国語における第一年度前期履修程度の学習が目安とされています。」とのこと。
つまり、数か月の学習期間があればOKというレベル。
私が個人的に考える1級のレベルは、漢字には、偏(へん)と旁(つくり)があることを知っていて、簡単な単語をかけるレベルの外国人が受けるべきレベル。
少し余談ですが、漢字圏ではない外国人は、偏と旁を知らないため、例えば「町」という漢字を「田」と「丁」の2つの漢字だと勘違いすることもあるのです。
そのレベルの人が中国語を学び始めて最初に受けるのがHSK1級という試験なのです。
もちろん、モチベーション維持や経験のために受験することは止めませんが、初歩的すぎるため、日本人ならHSK1級は受けなくていいと思います。
受ける意味は? 2級のレベル
2級もすべてマークシート式で、リスニングと読解の2パートに分かれています。
それぞれリスニング約25分、読解22分となっています。
公式サイトによると、「大学の第二外国語における第一年度後期履修程度の学習が目安とされています」とされています。
つまり、学校で1年くらい勉強した人が受かる試験だということです。
これも私の感覚でレベルをお話しすると、中国語を勉強し始めて半年くらいあれば余裕で受かる試験だと思います(もちろん勉強はある程度真剣に勉強することを前提に、ですよ。)
2級も文章というよりは、短い会話が読んで理解できるくらいのレベルです。
初級中の初級な試験なので、日本人なら2級もあまり受ける意味はないのでは…と個人的に思っています。
短期合格も可能?3級のレベル
3級からはマークシートと記述の形式となり、リスニング・読解はマークシート、作文は記述式となります。
リスニングは約35分、読解は30分、作文は15分。
それぞれ100点満点、合計300点満点で、180点以上が合格ラインです。
公式サイトを見てみると、「大学の第二外国語における第二年度前期履修程度の学習が目安」とされています。
つまりは定期的な勉強を1年強続けているというレベルです。
私個人としては、このあたりから中国語学習者の日本人にとって初級レベルだと思います。
さきほど1年強の勉強期間が必要だと書かれていましたが、集中して勉強すれば6か月ほどでも目指せるレベルではないかなと思います。
中級の入り口!4級のレベル
4級もマークシートと記述形式で、リスニング・読解・作文の3パートに分かれています。
リスニングが約30分、読解が40分、作文が25分です。
それぞれのパートが100点ずつの合計300満点、180点以上で合格です。
公式サイトによると、「大学の第二外国語における第二年度後期履修程度の学習が目安」というレベルが示されています。
ここまでくると、しっかりと中国語を勉強してきたという印象があります。
私の感覚では、3級までは初級、4級からが中級の入り口です。
完全なる主観ですが、中国語検定3級と同じくらいのレベル、もしくは中検3級よりすこーしだけ上かなぁという印象です。
私自身も、中検3級に受かったのとほぼ同時にHSK4級に受かりました。
個人的には4級から受けるのをおすすめします。
THE中級!5級のレベル感
5級もマークシートと記述形式で、リスニング・読解・作文の3パートに分かれています。
それぞれのパートが100点ずつで、300点満点。
公式サイトによれば、「主に週2~4回の授業を2年間以上習い、2,500語程度の常用単語を習得している者を対象」とされています。
リスニング30分、読解45分、作文が40分です。
4級までと大きく違うのが、スコア制という点です。
5級からは合格・不合格はなく、スコア制になります。
ただし、基準点として180点が示されています。
つまりは180点以上を獲得すれば5級レベルであると証明でき、履歴書にも堂々と書くことができます。
5級を取得(180点以上を獲得)すれば、「中国語中級!」と胸を張って言えると思います。
上から2番目の級なのに中級…?と思うかもしれませんが、実際に仕事で使うレベルを考慮するとそのレベルなのです。
もちろん完全なる私個人の意見ですが、5級は「THE中級」レベルです。
ちなみに4級を取得できるのであれば半年も勉強すれば受かっちゃうと思います。
最高級6級のレベル
6級も5級に引き続き、リスニング・読解・作文の3パートに分かれています。
それぞれ100点の配点で、合計300点満点です。
リスニングが約35分、読解が50分、作文が45分です。
試験時間が2時間を超えるため、体力も必要な試験となります。
5級と同様、合格点というものはありませんが、180点が基準点とされていますので、まずは180点以上を目指すといいでしょう。
公式サイトでは「主に5,000語かそれ以上の常用単語を習得している者を対象」としています。
5級は「2,500語」とされていた常用単語数が2倍になって居るところを見ると、5級と6級の差が大きいことが分かると思います。
私自身、5級から6級の勉強が一番苦労しました。
逆に言うと5級までは比較的すんなり合格できましたが、6級は内容もさることながら、問題数も多く、時間との戦いです。
また、リスニングも1問ごとの長さが増えるし、作文はこれまでと異なり、文章を読んで要約するというものになります。
この要約は400字程度で行うのですが、中国語は漢字の一つ一つに意味があるため、日本語の400文字とはわけが違います。
ある程度の訓練をしなければ400字を書くことはできません。
これだけ書きましたが、もちろん5級を受かってから1年以内に6級に合格することは可能です。
もちろん、力の入れようによってはもっと短期間で受かることもできます。
HSKの最高級とはいえ、難解な問題はそう多くなく、まじめに中国語を学び続けてきた方なら受かる試験となっています。
勉強法はやはり過去問をやり、間違えた箇所を復習・暗記していくことだと思います。
個人的な感覚として、6級は「最高級」ではなく、「上級の入り口」です。
6級に受かったからと言って「ビジネスレベルだ!」とは言えないのです。
それに関しては以前のブログで詳しく触れましたので、気になる方はそちらをご参照ください。
有効な勉強方法は?
各級それぞれレベルは違えど、ある程度の勉強の下地(会話の教科書など)をやったら、HSKの公式過去問題集をやることをおススメします。
一回、きちんと時間を測って解いてみてください。
作文のは正確には自己採点できませんが、それ以外を自己採点してみて、間違えた箇所を徹底的に暗記してください。
これは正直HSKに限らず、色々な試験にも共通することですが、復習が命です。
本番で基準点を取ればいいんですから、勉強中は自己採点を甘くせず、間違えた部分には向き合うべきです。
そして理解・暗記と同時にやっていただきたいのがなんといっても「音読」です。
間違えた部分や理解するのに時間がかかった文章だけでも構いませんので20~30回ほど音読してみてください。
それくらい音読すると、かなりスムーズに読むことができますし、文章も暗記できることもあります。
そうすれば単なる試験の勉強だけでなく、会話力も同様に伸ばすことができます。
ぜひ実践してみてください!
いかがでしたか?
ほぼ月に1回実施されているHSKを目標にすることで学習のモチベーションが保たれるのはとてもいいことだと思います。
一方で、試験で完全な知識が身に就くものではありません。
そのため、試験勉強をしつつ、中国語のドラマを見たり、ニュースを聞いたり、色々な寄り道をして中国語に親しんでいってほしいと思います。
私もそんな気持ちで中国語を勉強しています。
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