私は社会人1年目で病気をし、復職したら社内ニートの待遇を強いられたため、社会人3年目で初めて転職活動をしました。

約1年1か月休職したときの経験をもとに「病歴は転職に不利になるのか」「包み隠さず病歴について話すべきか」ということについて考えていきたいと思います。

※これは個人的な体験に基づくものなので絶対の正解ではありません。その点はご了承ください。

「病歴は転職に不利になる」

結論、私個人の感覚でいうと「病歴は転職に不利になります」。

なぜなら私が転職活動を行っているときに、病歴について話すと明らかに顔が曇ったり、露骨に嫌な質問をされたりしたからです。

私自身は社内ニートとして1年過ごしたのち、転職活動に臨みました。

社内ニートのため語れる業務の幅が狭かったことも転職活動がうまくいかなかったことにつながっていたとは思うのですが、それ以上に病歴が大きく邪魔をしているように感じました。

転職エージェントにも企業にも嫌な顔をされた休職歴

たとえば転職エージェントの面接で病歴があることを伝えると「病歴もあって経験もないとなると年収250万円のお仕事にも選択範囲を広げましょう」と言われました。

東京都内でこの年収設定でどうやって生きていくんでしょうね…。

「病歴をきちんと伝えたら買いたたかれる」そう思った私は、病歴を隠して企業にエントリーすることに。

とはいえ、事務職は人気の職種。面接にバンバン行けたわけではありませんが、それでも2回ほど面接に呼ばれました。

面接は淡々と進んでいた時にもっとがつがつ働きたいと話して「素晴らしいですね」といっていた面接官に「実は病歴があって1年くらい休職してました」といったら態度が明らかに一変。

「再発しないという保証はあるんですか」
「忙しくて体調が悪くなる可能性を完全に否定できますか？」
「志が高いのでうちでは物足りないと思いますよ」

聞いていて「あぁ…病歴なんて話さなければよかったな」と思いました。

病歴や休職歴で解雇することはできませんが、入社する前はそんなことは関係ありません。

「うちには合わない」だけで入社させなくて済むんです。

採用側からしたらリスクをとることはしたくないはずですから、病歴の人を避けるというのはある意味で理にかなっているのかもしれません。

しかしもうすでに再発の心配もない、完治しているという人まで煙たがるというのは納得いきません。

転職するために簿記2級や衛生管理者の資格を取得し、語学系の試験に挑戦したことは無駄だったなと落胆した私はいったんキャリアというものを一から考えなおすことにしました。

病歴は履歴書に書かないことにした

私はこの転職活動がうまくいかず、それなら社内ニート時代に貯めた貯金で「一年間留学に行こう」と思い立ち、思い立って一か月で会社に退職を伝え、2か月後退職しました。

留学から帰ってきて、転職活動を始めたときは病歴については一切書かないことにしました。

すると簡単に転職先が見つかりました。

この時すでにアラサー。

それでも未経験職種、年収も少しながらアップしました。

もちろん、語学ができるようになったからというのも大きな要因の一つだと思いますが、私は病歴を書いていたらこんなに簡単には職に就けなかったと思います。

「病歴」というたった一行の備考が、ここまでキャリアを左右するんです。

病歴を記載すべき人は業務に影響がある病気の人

もちろん、病歴をきちんと記載しておくべき人もいます。

私は急性の自己免疫疾患だったため、完治しない（または繰り返す可能性がある）難病かどうかの検査を受け、パスしています。

医者にも「再発はしないものと思っていい」と言われています。

こういう人は基本的に病歴を書かなくていいと思います。

一方、病歴を書かなければいけない人は再発の可能性がありそれが業務に影響する人です。

たとえば「てんかん」がありながら長距離トラックの運転手をやりたい人などがこれに該当します。

ほかにも、自分自身も病気による体力低下が不安で業務を少し軽減してほしいという場合は病歴や休職歴を書くべきでしょう。

病歴を隠していたことがばれて解雇されるのか

労労契法 16 条「解雇権の濫用法理」では「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」と定められています。

つまり、病歴を理由に解雇するのが「客観的に合理的で社会通念上相当であるか」ということが争点になると思います。

しかし、病歴によって企業が損害を受けたりしない限り、病歴を隠していただけで解雇になることは少ないのでは、と思います。

もちろん私は法律の専門家ではないので、不当な扱いをされたらしかるべき場所に相談するべきだと思います。

病歴は書かなくていいのでは？

結局、周りの人と同じ土俵で働こうと思う方なら病歴を書かなくていいというのが個人的な意見です。

面と向かって口には出しませんが、病歴がある人を腫れもの扱いする風潮があるということを残念ながら認識しておかなければなりません。

病歴がある人がしっかり平等な立場で転職活動ができますように。参考になればうれしいです！

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