【就職は有利?不利?】文学部の日本文学科・日本語学科ってどんなところなの?
高校生が大学受験をする際に大学を決めなければいけない以外に、学部やコースを選択する必要があります。
今回は私が通っていた日本文学・日本語学科がどんなことを学ぶところなのか等を解説します。
日本文学科・日本語学科とは
文字通り、日本文学と日本語について学ぶところです。
「え?国語と一緒じゃん!」と思うかもしれませんが、異なるところもあります。
高校までの国語とはどこが違うのでしょう?
受け身型と討論型
大学は受け身の授業もありながら、討論型の授業があります。
まず受け身の授業は国語のマニアック版のようなものです。
大学は絶対にとらなければいけない必修科目のほか、好きなものを選べる選択科目というものがあるので、高校までの国語の授業と比較すると自分の好きなテーマの授業を受けることができます。
一方、討論型は答えが決まっていないものを一緒に受講している人と討論するものです。
たとえば、夏目漱石は「なぜ『吾輩は犬である』でなく、『吾輩は猫である』にしたのか」、「なぜ留学生の文章はこういう間違えをするのか」というような答えがないことを議論していくようなものです。
これまでは「たけくらべの作者は樋口一葉」や「これが未然形で~」、「この格助詞はこれに接続して~」というような内容を学んできたと思いますが、それを使ったさらに応用的なことを議論します。
色んな人の独自の視点が聞けるので個人的には討論型の授業は結構好きでしたね。
当時おもしろかった授業
日本文学系授業だと、「在日作家の日本文学」や「文学賞を受賞した日本文学」というものをテーマにした授業がおもしろかったと記憶しています。
高校までの授業だとあくまで歴史上に重要な作家や作品にフォーカスされやすいですが、日本文学はそれだけでなく、現代作家もたくさんいい作品を書いています。
授業でいろいろな作品を知ることができる点は日本文学学科のいいところかもしれません。
日本語学科系の授業だと、文法の討論型授業が面白かったです。たとえば、「『成績のすごいの人』という文章は文法的に何がおかしいのか話し合ってみましょう」というような内容です。
文法はパズルのようなもので、しっかりと説明できるとすっきりします。
また、外国人に日本語を教える際にも役立ちます。
私たちのような日本語ネイティブは「成績のすごいの人」という表現はすぐにおかしいとわかりますが、外国人など日本語を母国語としないような人は何がおかしいのか分かりません。
第二言語として学ぶ人に対する文法の知識を使った説明は大いに必要なスキルだといえます
このほか、文章のスキルも上がります。
高校生や大学生はまだまだ文章を書く機会が少なく、主語と述語が一致していなかったり、適切などうしが使えていなかったりすることが往々にしてあります。
文法的におかしいところを指摘する癖がついていればおのずと自分の文章をチェックする目が養われます。
文章を書くことは社会人になっても必須のスキルですので、綺麗な文章を書きたいという人にはもってこいの授業かもしれませんね。
どんな人が向いている?
私が思うに、三種類の人が向いていると思います。
はじめに、読書が好きな人。
言わずもがなですが、文学部の日本文学・日本語学科ならいろいろな作品に触れることは必至です。
そのため、自分がこれまで興味を持ってこなかったジャンルにも気づく機会がたくさんありますので、読書好きの人にはもってこいの学科です。
つぎが、文章を書くのが好きな人。
文学部の日本文学・日本語学科はほかの学科と比べて、長めの論文を課題とする授業が多かったように思います。
文章というのは不思議なもので書けば書くほど磨かれていきます。
文章を書いて表現することが好きな人は、文法の力も相まって、さらに文章力を磨くことができると思います。
最後が、正しい日本語を学びたい人です。
個人的に日本語を体系だって学ぶのって大学が最後だと思うんです。
外国語などは社会人になっても学ぶ機会は多いと思うんですが、日本語は母国語だからこそ改めて学ぶ機会ってないですよね。
学問を学ぶ大学という場にとてもふさわしい学科なんじゃないかなと思います。
就職には有利?不利?
不利になるということはないと思います。
なぜなら日本の就活は大学で学んだ専攻と就職での職種にあまり関連がないからです。
もちろん文学部卒で化学メーカーの研究職にはなれませんが、営業職や経理職には就けます。
また、まったくド文系でも金融機関で働くこともできます。
私自身、文学部から東証一部上場企業に内定をもらい、経理関係の仕事をしていました。
なので、就活に関してはあまり気にしなくていいんじゃないかというのが個人的な意見です。
以上、「文学部ってどうなんだろう?」「日本文学・日本語学科ってどんなところなんだろう」という方の参考になればうれしいです。
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